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ベンゾイン精油の香りと作用・おすすめの利用法

23/06/2020

ベンゾイン(安息香/Benzoin)の香りと働き
おすすめの使い方

 

焼き菓子のようなふんわりとした甘い香りです

 

 

ベンゾインっておいしそうな香りで大好きなんです。

 

甘い焼き菓子のような香りが魅力的よね。

アロマポッドで使うと見た目にもより温かい印象で幸せな気分になるわよね。

 

そう!それなんですが、ベンゾインってうまく揮発きはつしなくてお皿の上に残ってしまうんです。

香りはもったいないし、汚れをどう落とせばいいかわからないし困ってしまって。

それに、ブレンドしてみるんですけど、ほとんど他の香りを感じなくなっちゃってうまくいかないんです。

 

ほかの精油に比べて扱いにくいと感じるのはその2点のようね。

まず、粘性が強くて扱いづらいときには、無水エタノールで希釈したらいいわよ。

アロマポッドやディフューザーに精油の汚れがついてしまったときも、
無水エタノールがあれば精油は綺麗に落とせちゃうから安心して。

 

そして、ブレンドのコツは「少量」を用いること!

お気に入りの香りなら、ブレンド比率の目安や相性、香水レシピも紹介するわね。

 

 

アロマセラピストがこんな疑問にお答えします

  • ベンゾインってどんな植物?どんな香り??
  • 精油は2種類ある?
  • ベンゾインの効果・効能は?
  • 希釈って何が使われてるの?自分では希釈するときはどうすればいい?
  • 甘い香りが好き!ベンゾインで香水はできる?
  • ラベンダーと組み合わせるとうまく香らない・・・ブレンドのコツを教えて!

 

 

目次よりお好きな項目からご覧いただくこともできます。

 

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焼き菓子を連想させる甘い香り 香りのイメージ

 

 

焼き菓子やバニラに似た柔らかくデリケートな甘い香りで、ふんわりとしたぬくもりを感じさせます。

 

共通する成分が含まれており、作用も香りもバニラと似ています。

 

安息香あんぞくこうという呼び名のとおり、甘い香りで気持ちを慰めるとともに呼吸を深く安らかにする作用をもっています。

 

 

 

ベンゾインってどんな植物?

 

東南アジア原産、エゴノキ科の落葉広葉樹です。

 

木は20mほどまでに成長し、ナツメグのような硬い殻を持つ果実を実らせます。

 

樹皮に樹脂道があり、傷つけると良い香りの樹脂がにじみ出てきます。

 

樹液が染み出すようにした後10週間ほど待つと、樹液は固形化し灰褐色の樹脂となります。

 

その樹脂を採取し、溶剤抽出法で精油を抽出します。

 

樹液が抽出できるようになるには、植林後7年の生育期間が必要になります。

 

古代から悪霊を追い払う香りとして、ミルラやフランキンセンスと同様に薫香くんこうとして長く使われてきた歴史があります。

 

抗菌作用にも優れていて、ベンゾインに含まれる成分の一つである安息香酸あんそくこうさんは単独で防腐剤に用いられます。

 

香りの保留性が高く熱にも強いことから、香水や石鹸に広く利用されています。

 

 

原料植物名:アンソクコウノキ

科名:エゴノキ科

学名:

スマトラ安息香 Styrax benzoin(スティラクス ベンゾイン)

シャム安息香 Stayrax tonkinennsis(スティラクス トンキネンシス)

主な産地:

スマトラ安息香 インドネシア、タイ

シャム安息香 タイ、ラオス

抽出部位:樹脂

精油製造法:揮発性有機溶剤抽出法

色:濃い茶色

主な成分:

スマトラ安息香 桂皮酸エステル類、バニリン

シャム安息香 安息香酸エステル類、バニリン

支配星:太陽または木星

 

 

精油はその産地によって2種類に区分されています。

 

スマトラ安息香(Styrax benzoin/Styrax paralleloneurum)

→よりスパイシーで香りが強くオリエンタル調の香気

シャム安息香(Styrax tonkinensis)

→甘くフレグランス用途に多用される

 

 

バニラのような甘い香りが苦手な方には敬遠されることがあります。

 

 

 

希釈しておくと使いやすい ベンゾインの取り扱い

 

精油は粘性が大変高く、あらかじめ希釈したものが販売されています。

 

下記の製品では、モノプロピレングリコールで25%に希釈されています。

 

プロピレングリコール(略称:PG)

無色無臭の液体で、保湿剤や乳化剤、殺菌剤や溶剤として、日常生活や医薬品業界で活躍している有機物です。

毒性が低く、食品添加物としても使われています。

 

 

 

 

なお、希釈されていても他の精油に比べ粘性は高い状態です

 

使用する際は、手のひらで包んで温めるように持った精油瓶を傾けてしばらく待つようにしてください。

 

滴数は大事なので精油瓶は降ってはいけません。ぐっと辛抱が大事
(とはいえ、希釈したものは握って温めれば案外すんなり出てきてくれます)

 

多くの滴数が必要なときは、中栓を外し、スポイトや竹串を使うと早いです。

 

粘性を緩めて香りをより拡散しやすいようにするには、無水エタノールで希釈することができます

 

吸入や化粧品づくりに使うときには、無水アルコールで希釈しておくと便利です。

 

また、冬場は固まってしまうので温かいところに保管すると使いやすいです。

 

 

 

 

 

緊張、不安、孤独感、喪失感を和らげ心をおだやかに

 

一人で引きこもりたいような気分のときに心地よいぬくもりで包んでくれる香りです。

 

 

焼き菓子のような甘い香りがぬくもりのある感覚をもたらし、神経系を沈静させます。

 

悲しみや孤独感を慰め、緊張をストレスを緩和し、消耗しきった状態の心を癒します

 

同時に適度な高揚感が回復できるようサポートしてくれます

 

また、気持ちを鎮静させてくれるためストレスによる食べ過ぎを防ぐことが期待でき、ダイエットに活用されることもあります。

 

こんなときに:不安、緊張、ストレス、無自覚のイライラ、疲労、ダイエット など

利用方法:芳香浴法、沐浴法、トリートメント など

 

 

 

ベンゾインは「体を若返らせる精油」

 

のどの痛みなど風邪の初期症状の緩和に

 

心臓を刺激し、体内の循環を良くする働きがあることから「体を若返らせる精油」と呼ばれています。

 

呼吸器系の不調によく、去痰作用きょたんさようがあることから、喘息、のどの痛み、咳、痰が絡むなどの症状の緩和に効果を発揮します。

 

胃に対して鎮静効果を表し、腸内のガスを出させ膵臓を強化して消化を助けます

 

その他にも、抗菌作用抗ウィルス作用リラックスすることで血液循環を促し血圧を下げる効果などをそなえています。

 

こんなときに:咳、膀胱炎、風邪、気管支炎、咳、声枯れ、ケロイドなど

利用方法:芳香浴法、沐浴法、トリートメント など

 

 

 

ベンゾインは傷ついた肌や衰えが気になる肌に最適

 

特にひどい乾燥に効果を発揮します。

 

炎症を鎮める作用、傷を癒す作用があるので、ひびわれ、しもやけ、乾燥などトラブルのある肌のケアに役立ちます。

 

 

こんなときに:肌荒れ、擦り傷、切り傷、スキンケア、あかぎれ、しもやけ、ひび割れ、乾燥肌、皮膚炎、かゆみ、ニキビ、傷跡、ケロイド など

利用方法:トリートメント、手作りコスメ(クリーム)

 

 

 

もちがよく香りが強いので少量を ブレンドのコツ

 

香りのタイプ:樹脂系

香りのノート:ベース

香りの強さ:強

 

樹木、樹脂、花、柑橘系の精油とよく調和します。

 

香りは強いので、バランスを考え少量加えましょう

 

 

バニラのような甘い香りは少量ブレンドするのが調和させるコツ

 

 

 

ベンゾインの甘い香りをひきたてる
おすすめのブレンド

 

精油は一つでも十分な効果を得ることができますが、ブレンドすることで相乗効果を期待できます。

 

ベンゾイン×スイートオレンジ
おいしそうな甘い香りが不安を和らげ心を癒す

 

お菓子のようなふんわりとしたバニラ様に温かみのある柑橘の香りがよく調和します。

 

ベンゾイン1滴にスイートオレンジ4滴をブレンドすると、香りが良くなり鎮静効果も高まります。

 

芳香浴で使用するか、緊張や不安が強くなるなど気持ちを落ち着けたいときのレスキューバームとして用います。

 

レスキューバーム(アロマクリーム)の作りかた

  1. 精油合計5滴に無水エタノール(3ml)を加え希釈します。
  2. 無香料のクリーム(25ml)と「1」をよく混ぜ合わせます。
  3. 気持ちを落ち着かせたいときに耳の後ろに塗ります。

 

 

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ベンゾイン×マンダリン×シダーウッドアトラス
甘く優しい香りがゆったりと緊張を緩めてくれる

 

 

木の香りが漂う中にマンダリンとベンゾインがスイーツのような甘さを添えています。

 

80℃くらいのお湯をボウルに入れ、精油を落として香りを拡散させます。

 

ベンゾイン2滴、マンダリン3滴、シダーウッド・アトラス1滴を目安に加減してみてください。

 

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ベンゾイン×ユーカリ(またはティートリー)
風邪のひきはじめに 呼吸器の粘膜を鎮静

 

呼吸器系の不調に使える組み合わせです。

 

蒸気を吸入すると呼吸器の粘膜を鎮静し過剰な粘液や痰を排出しやすくしてくれます。

 

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焼き菓子のような甘い香りを楽しむ 香水レシピ

 

精油で作る香水は合成香料が含まれている市販のものと違い強い香りには仕上がりませんが、緊張を解いたり不安を和らげるなど精油の薬理作用を期待することができます。

 

基本的として、トップノート:ミドルノート:ベースノートを2:2:1の割合でブレンドしていきます。

 

ベンゾインの香りは、柑橘、イランイランラベンダーネロリなどの花、サンダルウッド、ローズウッドなどの樹木とよく調和します。

 

下記の精油は一例ですので、ご自身の好きな香りを組み合わせて楽しんでみてください。

 

準備するもの

  • 精油(合計20滴)
  • 無水エタノール(2ml)
  • 精製水(2ml)
  • ガラス製ボトル容器(容量5ml)

 

今回のレシピ

トップノート:マンダリン4滴、ベルガモット4滴

☆落ち着きと温かさを備えた爽やかなシトラス系トップノート

ミドルノート:イランイラン3滴、ラベンダー5滴

☆多幸感をもたらす華やかさをハーバル調でまとめたミドルノート

ベースノート:ベンゾイン4滴

☆甘い余韻を残すベースノート

 

 

 

 

 

 

  1. ガラス製ボトル容器に、中ほどまで無水エタノールを入れます。
  2. ベースノートからミドルノート、トップノートの順に精油を入れていきます。
  3. 最後に精製水を8分目程度まで注いだら出来上がりです。
    (ポンプ部分を入れたときにあふれないよう少なめに入れましょう)

 

ベースノートから精油を入れていくことで香りの調整がしやすくなります。

ミドル、トップノートが弱いように感じる場合はそれぞれのノートで滴数を増やしてみてください。

 

お気に入りの香水瓶に作ってみるのもよいですね

 

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ベンゾインで期待できる作用一覧

 

強心作用

去痰きょたん作用

駆風くふう作用

抗カタル作用

抗菌作用

抗ウィルス作用

催淫さいいん作用

収斂しゅうれん作用

精神安定作用

頭脳明晰化作用

鎮静作用

鎮痛作用

デオドラント作用

瘢痕形成はんこんけいせい作用

利尿りにょう作用

 

【保存版】精油に期待できる薬理作用一覧

精油の薬理作用 芳香植物は、魅力的な香りで私たちをひきつけます。 各植物の個性の一つである精油は、植物がその種の生き残りをかけて作り出した物 ...

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【必読】アロマテラピーのルール

 

アロマテラピーを行うにあたっては下記を守りましょう。

 

アロマテラピーのルール

  • 原液を皮膚につけないようにしましょう。
  • 精油を飲用しないようにしましょう。
  • 精油が目など粘膜部分に触れないようにしましょう。
  • 火気に注意しましょう。
  • 子どもやペットの手の届かない場所に保管しましょう。
  • 定期的に使用状況をチェックしましょう。

 

また、お子様や高齢者、妊娠中の方には考慮していただきたい項目がありますので、こちらをあわせてご一読ください。

 

アロマテラピーのルール(精油を安全に活用するために)

アロマテラピーのルール~精油を安全に活用ために~ 精油は、植物から抽出した天然の物質だからと言って100%安全だというわけではありません。 ...

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使用にあたって気をつけること

 

妊娠初期の使用は控えましょう。

 

リラックス効果が高く眠気を誘うことがあるため、車の運転や集中力が必要なときは使用を控えましょう。

 

 

おわりに 甘い香りで癒してくれるベンゾイン

 

ベンゾイン(安息香)はその名前のとおり、甘い香りで気持ちを慰めるとともに呼吸を深く安らかにする作用をもっています。

 

疲労し言葉や態度がとげとげしくなってしまうようなときには、過敏になった心を包んで緊張を緩めてくれます。

 

また、鎮静作用が血圧を下げ、去痰作用や抗菌・抗ウィルス作用が呼吸器系の不調を改善してくれます。

 

疲れたときには、ベンゾインの甘い香りに甘えてみてください。

 

 

※上記は、より甘い香りのシャム安息香です。

 

 

ベンゾインの利用方法について
詳しくはこちら

 

アロマテラピーのルール(精油を安全に活用するために)

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アロマテラピーの基礎知識

アロマテラピーの基礎知識  

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精油は体と心に働きかける力をもっています。

しかしながら、「医薬品」、「医薬部外品」、「化粧品」ではありません。

香りを楽しみながら、健康維持・増進、美容を目的にアロマテラピーを取り入れてみてください。

心身の状態が悪い時には速やかに医師の診察を受けるようにしましょう。

 

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